腸は「免疫力」を司る場所

NHKスペシャル シリーズ人体という番組では、人体の神秘がとても分かりやすく説明されていました。

 

中でも第4集「万病退治!腸が免疫の鍵だった」では、腸が私たちの命に関わる重大な役割、即ち免疫力を司る役割が紹介されました。

 

シリーズ人体

 

人体に備わる免疫力があるから、冬場に怖いインフルエンザ食中毒を始め、あらゆる病気から私たちを守っているということですね。

 

その働きがおかしくなると、花粉症喘息などのアレルギー、さらにリュウマチなどの深刻な病も引き起こしてしまうそうです。
そんな大切な免疫力を司る「腸」は、そこで腸内細菌免疫細胞を働かせることにより、免疫効果を絶やすことなく私たちの健康を維持させていると言うことです。

 

腸の長さは、成人で約8.5メートルあり、面積は32平方メートルにも達します。この広さは畳20畳分ほどの広さに相当するということですから、思ったよりもとても広いですね。

 

ロンゴ教授 ロンゴ教授

 

その中に住んでいる腸内細菌は、人体に無益・有益に関わらず、その数約100兆個と言われ、腸自らが有益な腸内細菌、ビフィズス菌など約1000種類を選んで、腸の表面に住まわせているそうです。

 

ビフィズス菌
ビフィズス菌

 

また、免疫細胞は、腸の柔毛の中に多くが存在し、病原菌やウイルスなどの外敵を攻撃し排除しています。免疫細胞自体は全身に2兆個ほどあるそうで、その内のおよそ7割が腸にあると言われています。

 

ですから、日ごろから腸の健康状態を考えて、腸に優しい配慮を絶やさないようにすることが大切ですね。

 

ファスティング(断食)による腸内環境のリセット

渡辺医院院長 渡辺完爾医師は断食と免疫力の関係について以下のように話されます。

 

断食により内臓が休まり、腸内環境が整うと、免疫力の担い手である血液中の白血球などが活性化します。同時に断食中は、普段食べ物の消化に使われているエネルギーが免疫系と組織再生のプロセスに回るので、免疫力が向上し、弱った細胞も正常に生まれ変わります

 

アメリカでも興味深い研究報告が発表されました。

 

南カリフォルニア大学(USC)長寿研究所のヴァルテル・ロンゴ教授らの研究では、半年に1度、2〜4 日間の断食をすると、免疫系が再生するというものです。

 

ロンゴ教授
ロンゴ教授

 

断食によって血液や免疫系の生成にかかわる造血幹細胞が活性化して、新しい白血球が生み出され、免疫系が再生することがわかったと発表されました。

 

また、USC News(南カリフォルニア大学のニュースサイト)が伝えたところでは

 

「飢餓状態になると、体はエネルギーを節約しようとして、ダメージを受け不要になった免疫細胞をリサイクルしようとするのではないか」

 

このようにロンゴ教授は研究結果の分析を行っているそうです。

 

メカニズムについては、現段階では動物実験上で明らかになってきているという段階ですが、今後確証を得られれば、免疫力の低下による様々な障害や病気に対する光明になることは間違えないですね。

 

参考サイト
断食は、損傷した古い免疫系の幹細胞再生を誘発する(Fasting triggers stem cell regeneration of damaged, old immune system)